1889年 パラグアイ 5センテシモ銀貨 (アルゼンチン10センターボ銀貨の上に打刻) NGC MS62 (Struck on Argentina 10C)
1889年にパラグアイで発行された、5センテシモ銀貨 (アルゼンチン10センターボ銀貨の上に打刻)です。
コインについて
歴史の深層:二国の造幣史が物理的に重なり合った「奇跡のオーバーストライク」
本品は、19世紀末の南米における激動の造幣史を物語る、極めて希少な試鋳貨(パターン)です。スラブに刻まれた「Struck on Argentina 10C」の文字が示す通り、1881-1883年にブエノスアイレス造幣局で発行されたアルゼンチン10センターボ銀貨の上に、パラグアイの5センテシモの極印が直接打ち直されています。
1889年9月13日のパラグアイ貨幣法により、ブエノスアイレス造幣局での製造が認可されましたが、実際に流通したのは1ペソ銀貨のみでした。この5センテシモを含む小額面貨は、未完成の極印(日付が18xxとなっているもの)を用いて限定的に製造された「パターン品」であることが、近年の研究(Mike Byers氏等による)で明らかになっています。これらは当時の政府高官への贈呈用、あるいは造幣局の技術誇示のために意図的に準備された特別なセットの一部であったと考えられます。
デザインとコンディション
表面にはパラグアイの国章である「栄光を象徴する星とオリーブ・パームの枝」が力強く打刻されています。重刻(オーバーストライク)特有の現象として、下層にあるアルゼンチンのデザイン要素がかすかに透けて見える場合があり、その複雑なテクスチャは一点物としての個性を際立たせています。
鑑定はNGCによりMS62の未使用グレードを取得。本来流通を目的としないパターン品が、これほど鮮明な状態で現代まで残されていることは numismatic(貨幣学的)にも非常に価値が高く、まさに「歴史の断片」を物理的に手にするに等しい逸品です。
コインの仕様
| 発行国 | パラグアイ |
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| 発行年 | 1889 |
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| 素材 | 銀 |
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| 重量 | 2.5g (理論値) |
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| 直径 | 18.3mm |
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| グレード | NGC MS62 (Struck on Argentina 10C) |
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鑑定情報
本品は世界的な第三者鑑定機関にて NGC MS62 (Struck on Argentina 10C) のグレードを取得しています。
認定番号:5806461-028
コレクターズノート
歴史と資産価値を兼ね備えた逸品です。
※アンティークコインは一点物のため、写真の状態がすべてとなります。詳細なコンディションについては画像もあわせてご確認ください。